In The Blue Corner3

文

スーパーギタリスト”マーク・ボニーラ”
の名曲を丁寧に紹介します。
有名なミュージシャンがいっぱい登場しますよ。

In The Blue Cornerのクレジット

ジュード・コールとの共作

1993年リリース 2ndアルバム「AMERICAN MATADOR」に収録

作曲:マーク・ボニーラ/ジュード・コールJude Cole

ギター、ベース、キーボード、プログラミング : マーク・ボニーラ
パーカッション : レニー・カストロLenny astro

インストュルメンタル ハードロック

※ジュード・コールは、シンガーソングライターで多くの曲をリリースし、近年は、作家、プロデュース、エンジニア等の仕事に移行している。
アメリカのテレビドラマ”24″でお馴染みのキーファー・サザーランドKiefer Sutherlandとも一緒に仕事をしているようだ。

※レニー・カストロは、有名アーティストとの共演も多い人気パーカッション奏者。

 

ロニー・モントローズとの出会い

高校生でウエスト・コーストをツアー

5歳でギターを手にする。
幼少期はあらゆる楽器に興味をもつ。

12歳でバンド結成。

左利きのギタリスト

 

クォーターフラッシュやスターシップのオープニングアクト

高校生の時「ロックアイランド」というバンドでプロ入り。

リック・スプリングフィールドRick SpringfieldスターシップStarshipクォーターフラッシュQuarterflashサミー・ヘイガーSammy HagarガンマGammaなどのオープニングアクトとしてウエストコーストをツアーしている。

残念ながらロックアイランドの情報はありません。

横道にそれて”ガンマ”をどうぞ

ガンマは、「モントローズMontrose」の名で知られたロニー・モントローズRonne Montroseのバンドで、ゆくゆくはマークが大変お世話になる恩師でもある。

だいぶ横道にそれますが、ガンマで大変好きな曲があるので紹介します。

文

私の好きな曲、
ガンマの3rdアルバム「GAMMA3」から
「ストレンジャー」を聴いてください。

 

ギター教師、映画・ミュージカルの作曲やプロデュース、グラフィックアート…多彩な才能の持ち主

1980年代 ロックギターの指導にもかかわる。また、グラフィックアートの才能もあり、以前から交流のあるモントローズのジャケットも手がけた。勿論、今回紹介するアルバムのジャケット関係も。

1990年代 テレビ、映画、ミュージカル等の作曲、プロデュース、演奏、執筆と目まぐるしく活動が拡大していき、多くの有名人との共演やコンタクトがある。そして楽器は、ギターにとどまらず、キーボードやマンドリンまでこなすようになる。

「自分の音楽は、常に何かの映像を頭に描きながら作りあげていく」と言っており、最大限に発揮された時期だったのだろう。

 

エミー賞ノミネート

2001年 テレビ番組「BIG APPLE」という犯罪ドラマのオープニングテーマの作曲で、アメリカで放送されるテレビドラマ、番組、テレビ業界の功績に与えられる“エミー賞”にノミネートされる。

YouTube動画にありました。ちょっと苦労して探しましたが、すごいですね、ネットって。
知的さがただよいカッコイイ曲でしたので、よかったら聴いてみてください。

文

マーク・ボニーラの、エミー賞ノミネート曲、
ドラマ「BIG APPLE」のオープニングテーマを聴いてください。

 

 

キース・エマーソンやケヴィン・ギルバート達との出会い

一方、ロニーの勧めでソロデビューアルバムを制作することとなるのだが、ロニー自らがスタジオ代をもち豪華ゲストとも引き合わせくれるなど多大なサポートを受けている。

出来上がったアルバムが「EE TICKET」である。デビュー作とは思えないぐらいハイレベルなアルバムとなっている。

そして、その豪華ゲストとは、

プロデュース/エンジニアリング/キーボード : プログレユニットのトイ・マティネーToy Matineeの中心人物ケビン・ギルバートKevin Gilbert
キーボード : ELP(Emerson, Lake & Palmer)のキース・エマーソン
Keith  Emerson
ベース : ロックバンドPuddle of Muddではドラムのデイブ・モレノ
Dave Moreno
ドラム : テスラTeslaのトロイ・ルケッタ
Troy Luccketta
パーカッション : ドン・フランク
Don Frank

 

In The Blue Corner の聴きどころ

EE TICKET との違い

先述したようにファーストアルバム「EE TICKET」は、豪華ゲストの参加で、それぞれの持ち味、技術を活かしたスリリングなカッコイイ仕上がりだと思う。多少セッション感はあるが、よくありがちな ” 結局どれも同じようなタイプ ” ということはなく、曲単位で方向性が統一され上手いプロデュースがなされていると思う。

一方、今回の2ndアルバム「AMERICAN MATADOR」は、すべてマークがプロデュース、多重演奏も行っているので、頭の中の設計図通りにできていると思われる。個々の曲にメリハリがあり彼の芸術性と幅広い感性がうかがえる。

特に名曲として紹介する「In The Blue Corner」は、この曲だけパーカッション以外すべて自分で行うほどの力の入れようだ。ベースやキーボードもできるのは知っているが、あえてドラムを打ち込みにしているのには理由があるのだろう。

 

リズムがとにかく気持ちいい

軽快なドラムとパーカッションのリズムにサイドギター加わり、気分が高揚するバックがベースとなった曲だ。多分、これだけ聴いていても心地いいだろう。

 

 

ギターが歌っている

心地いいバックの上に、まるで歌でも唄っているようなギターが場面場面で声色を変えて乗ってくる。ギターの声に似た人が唄っていると思えば、インストが苦手な人でも聴けるのでは!

幼少期から楽器がオモチャだったこと、芸術的素質が備わっていたこと… 生まれ持った才能と、運、人間性、鍛錬によって構築されたセンスがなせる技だろう。こんな芸術家を知らない人が多いことが…

…悲しい…

 

Blue Corner の意味は?

曲を聴いた時の第一印象は、場面設定はわからないけど勇ましい感じがした。特に、タイトルは気にしていなかったので正直な印象だ。

改めてタイトルから内容を推測してみるのだが、”青コーナー”となると、ボクシングとかのボクサーを紹介する時の掛け声しか浮かばない。まんざら、勇ましい感じは外れていないかも。アルバム内の曲単位で簡単に説明があり、ここではジュード・コールやレニー・カストロとの関わりを中心に書かれているのだが、”park vibe”という文字があり”競技場の雰囲気”と解釈すればいいのだろうか。

アルバムタイトルの”MATADOR=闘牛士”ということを加味すれば、そんなに遠~く離れてはいないだろう。闘牛に関してもっと調べれば答えに近づけるかもしれないが、牛さんが可愛そうなので止めます。

 

急遽、異例の…

名曲が1曲に納まらない事態に

問題発生!

このブログの企画として、1記事に対して1曲を丁寧に紹介する、というのが基本にある。最も私が自負しているキマリでもある。

そこは崩したくないのだが、どうしても1曲めの”American Matador”が気になる
最後に紹介する”In The Blue Corner”とも対になる曲だからだ。この2曲を1セットにすることにより、2倍以上の満足度が得られるのは間違いない。

よし、今回は例外として2曲を”名曲”として紹介することにしよう。
(この判断を下すのに数日かかりました)

 

“American Matador”のクレジット等

では、長くなってしまったので、簡単に紹介します。

作曲:マーク・ボニーラ

ギター、ベース、マンドリン、キーボード、パーカッション : マーク・ボニーラ
ドラム : トス・パノスAnastasios “Toss” Panos
ピアノ、キーホード : ジェームス・ニュートン・ハワードJames Newton Howard

インストュルメンタル ハードロック

※トス・パノスは、アメリカのプログレ、ジャズフュージョン等の有名ドラマー
※ジェームス・ニュートン・ハワードは、アメリカの映画音楽家、レコードプロデューサー、キーボーディスト

スパニッシュな曲で、誰もがジャケットの絵のような情景が浮かぶのではないだろうか。ドラマチックでエキセントリックなギターやパーカッションが随所で雰囲気を盛り上げている。
“American Matador”が”“なら”In The Blue Corner”が”” 、前者が”“なら後者が”“、前者が”潜在“なら後者が”顕在“みたいな感じで対になっているように思う。

両方の曲に言えることだが、始まりがかっこよければ終わりもかっこいい!

目に見えないアートを感じる!

 

試聴

文

先ずは、どうしても落とせなかった追加の曲、
アルバム「AMERICAN MATADOR」の1曲目”American Matador”から
コレ聴け!

 

文

大変お待たせしました!
今回のメインディッシュ”In The Blue Corner”です。
コレ聴け!

 

※参考 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルバム「EE TICKET」「AMERICAN MATADOR」ライナーノーツ