日本では有名なBEGIN!
彼らの隠れた名曲を紹介しますね。
二代目グランドイカ天キング
クレジット
1997年 8th スタジオアルバム『音楽旅団Ⅱ』より
作詞 : 真名 杏樹 (まなあんじゅ)
作曲 : BEGIN
編曲 : 白井 良明 (しらいりょうめい)
メンバー
上池 等 (うえちひとし) ピアノ、コーラス
比嘉 栄昇 (ひがえいしょう) ボーカル
島袋 優 (しまぶくろまさる) ギター、コーラス
ポップス
ターニングポイント
全員、沖縄県石垣島出身の同級生。
東京でハードロックバンドを結成していたが、ブルース調のアコースティックバンドに転向する。メジャーデビューを目標にバイトをしながら頑張っていた。
そんな時、ボーカルの比嘉さんが祖母の訃報で沖縄に帰省することとなる。そして葬儀を終え東京へ戻ろうとした時に、家族から「もう東京へは行くな」と言われるのだが、ちょうどオーディション番組の合格通知が届いており、その為だけに東京に戻ることとなる。それが、彼らBEGINの最大の転機、ターニングポイントとなるのだ。
三宅裕司のいかすバンド天国(イカ天)
その番組が、三宅裕司と相原勇が司会のTBS深夜番組『三宅裕司のいかすバンド天国』通称”イカ天”なんです。
1990年に始まり、”イカ天”が流行語対象に選ばれるぐらい人気の番組に成長しました。
内容は、毎週10組のアマチュアバンドから有名音楽関係者の審査により1組が選ばれ、前回のイカ天キングと対決することができる。そして勝った方が新イカ天キングとなり、みごと5週勝ち抜くとグランドイカ天キングの称号を受け、メジャーデビューが約束されるのだ。
その最初の難関の10組中の1組に選ばれていたのです。
比嘉さんは、ただただ、それだけの為に再び上京したようです。そのニュアンスからは、野心めいたものはうかがえませんでした。その頃は番組を見ていなかったので、YouTubeで確認しました。
その日の対戦相手は11代目イカ天キング”NORMA JEAN”で、まさにグランドイカ天キングがとれるかどうかの5週目でした。そんな時、対戦相手で登場した南国感ただよう、おっとりした雰囲気を醸し出したBEGIN。ただ者ではない感じのしない感じ…要するに、言葉が悪いけどちょろい感じぃ?
が、いざ収録のVTRが流れると、初めての対戦で、あの曲「恋しくて」が流れるのです。
審査員は度肝を抜かれた感じでした。言うまでもなく、結果は6:1でBEGINの勝利。以降は、順調に勝ち進んでグランドイカ天キングとなりメジャーデビューを果たすこととなります。
“涙そうそう”や”海の声”も作曲
1990年、「恋しくて」でプロデビューする。日産自動車のCMソングにも起用され、日本中の人に知られることとなる。
2020年、デビュー30周年を迎えるが、その後も意欲的に音楽活動を続けている。
これまでに、45枚のシングル、17枚のスタジオアルバム、その他ライブアルバムやベストアルバム等多数リリースしている。他のミュージシャンに提供した曲も多く、桐谷健太さんの「海の声」や夏川りみさんの「涙そうそう」もそうです。
白い魚と青い魚の魅力を語ります
“心地いい”だけでは名曲にはなり得ない
ボサノヴァのリズムは、既存の曲をアレンジする時の常套手段です。リズムを変え、コードをそれらしくしてボソボソッと歌えばかっこよくなるからです。でも、それだけだと「心地いい曲だなあ」だけであり、名曲ではありません。
しかし、「白い魚と青い魚」は、そこに頼ることなく、夏の雰囲気づくりのためにボサヴァバのリズムを採用している。また、Aメロ、Bメロ、サビ、どのメロディーも安っぽくなく垢抜けているわりに親しみやすく口ずさむことも容易だ。気取り過ぎずキャッチーに仕上げるさじ加減が絶妙だ。
歌、ピアノ、ギター、バックの演奏、アレンジ最高!!
アレンジは、ムーンライダーズのギタリストでもある白井良明さんで、沢田研二、シャ乱Q、TOKIO 、小泉今日子等の音楽プロデュースも行っている方だ。
魚で例えたセンスが光る
作詞は、BEGINをはじめ戸川純、織田裕二、岡本真夜、SMAPなどへも提供している有名作詞家の真名杏樹さんです。
歌の内容は、別れた男女の特に男性の気持ちを表現したもで、「白い魚」が女性で「青い魚」が男性だ。色分けした魚でワンクッション置くことにより、直接的ではないためかジーンときます。そして、女性はどうやら日本人ではなさそうです。そういうことからして、何だか嫌いで別れたのではないようで、行間まで深入りして考えてしまいます。
こんな手法もあるんですね。
「恋しくて」が10曲かかってきても勝てます!
はっきり言って、BEGINの中でも「白い魚と青い魚」だけがランクが違いませんか?まだ聴いていないのでわかりませんよね。もっと言うなら、いい曲だと思いますが「恋しくて」が10曲攻撃してきても「白い魚と青い魚」が勝ちますね。具体的な曲名で比較するという失礼な言動お許しください。
不思議が止まらない
でも、ネットで「BEGINのおススメ曲」をいくつか見たのですが、「白い魚と青い魚」は入っていません。
… ?
多少想像はしてましたが、ここまでとはね。
きっと、BEGINのファンがBEGINに求める音楽と私のような少数派が求める音楽の方向性が異なるのだろう。BEGINからしてみれば、事務所の方針で多くの収入が得られる音楽を提供しないといけないでしょう。BEGINに限らず、ほとんどのメディア露出の高いアーティストはそうだと思う。
少数派の者に合わせた音楽を提供しても儲からないですからね。
でも、きっと「白い魚と青い魚」が完成した時、スタッフ一同、勿論BEGIN含め喜んだに違いない…
と思いたい。
こうやって名曲が埋もれていくんだな、とつくづく思う。
それを阻止しようとやっているのが、このミッションです!!
今回は、少々ストレスをぶちまけてしまいましたが、皆さん、今後ともよろしくお願いします。
*動画探しでYouTubeを見ていて、この曲のコピーバンドを発見したり、この曲の良さを知っているコメントに出会ったりするとホッとします。
大きい声では言えませんが、私もこの曲コピーしました。
試聴
それでは平成のラブソング
コレ聴け!
※参考 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』